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教えるということ ~考える力を育てるために~

子ども、同僚、後輩、部下などその相手は様々ですが、きっと誰もが一度は経験する「教える」ということ。しかし、多くの人は教えられたことはあっても教え方を教わる機会はほとんどないことでしょう。そのため、「自分はこう教わった」という経験則や「〇〇という本にこう書いてあった」というような自己啓発本(またはネット情報)をもとに教えている方々が多いのではないでしょうか。今回は、ビジネスパーソンとしての視点から「教える」ということを考えていきたいと思います。

 

1.「教える」ことは仕事です

後輩や部下ができた際に、好かれようとか嫌われないようにしようとしてしまう人がいますが、これは間違いです。あの手この手でフォローすれば、きっとその後輩(部下)からは感謝され「頼れる先輩(上司)」と思ってもらえることでしょう。しかし、その後輩から失敗から学ぶ機会を奪ってしまっていることに気付かなければなりません。先回りをして失敗を避けるのではなく、ある程度は本人に任せ、失敗した時に上手くフォローすることが先輩の役目なのです。

 

2.「教える」ことは答えを示すことではありません

後輩や部下から「これはどうすればいいですか?」という質問が出るのは、教え方が間違っているからです。仕事ができる人にありがちですが、「これはこうして、あれはああして」とテキパキと指示はしても、なぜそうなのかを説明しないためにそういう質問が出てきます。仕事の流れや内容が理解できていないために「どうすればいいですか?」となるのです。後輩から「これはこう思うのですが、どうですか?」と本人の考えが出てくるようにしなくてはならないのです。

 

3.仕事を覚えるスピードは人それぞれです

良かれと思ってあれもこれもと説明されても、一度にたくさんのことは吸収できません。グラスに次々とお酒を注いでも、飲みきれずに溢れてしまうか無理に飲んで酔いつぶれるかです。グラスのお酒が減ってきたタイミングを見計らってお酌をしなければならないのです。今はここまで、次はここまでと、段階を経て教えていく必要があります。一度教わっただけで完璧に仕事をこなせる人はいません。一つクリアして先に進むと、また次の課題にぶつかるもので、その時々に教えていけばいいのです。

 

4.教わる側も人を選びます

いつも忙しそうにしている人や、機嫌が悪そうな人には質問したいことがあっても聞きにくいものです。また、質問しても的外れな回答が返ってきたり質問しただけで「そんなことも分からないのか」と叱ってくる人には聞きたくありません。人間、空気を読む力は小さい頃から自然と身に付けているものです。知らず知らずのうちにそういった雰囲気を出していないか、自分自身を見つめ直すことも必要です。そして、できる限りでいいので質問を受けた時に時間をつくって教えてあげて下さい。分からないことがあるとそこで仕事が止まってしまいますし、今その瞬間に新しいことを学ぼうとしているのです。

 

5.「教える」ためには自己研鑽が必要です

1のことを教えるのに1しか知らないでは、質問が出てきた時に答えられません。「いくつか方法がある中で自分はこうしてる」とか「こういうやり方もあるけど〇〇に気を付けてね」とアドバイスできるようにしておくことが必要です。あたかも自分のやり方が絶対に正しいなどと奢ってはいけません。後輩や部下は、いずれは自分を超えて活躍してくれる存在ですし、そうなってもらえるように育てていくという意識を持って下さい。自分の知識や経験を後進に伝え、後進たちがさらにそれを超えていくことで会社は発展してゆくのです。

 

6.おわりに

私(佐々木)が学生時代に受けた講義の中で、今でも心に残っている言葉をご紹介致します。

 

やってみせ、言って聞かせて、させてみて、ほめてやらねば人は動かじ。


話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば人は育たず。


やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず。


山本五十六