Loading

新着情報 News

家の性能を表す【UA値・C値・Q値】徹底解説!

家を建てよう!と思ったら、まず最初に間取り、インテリアや住宅設備機器を検索し始めますよね。インスタやPinterestで資料を集めたり。楽しい時期です。

そしてイメージを膨らませようと住宅展示場に行ってみると【UA値・C値・Q値】と営業さんから初めて聞く単語の嵐。

数字が小さいの方が良いのは何となくわかったけど…聞けば聞くほぼ数値競争で各社の蹴落とし合い😢 何を根拠に、どう家づくりをして良いか分からなくなっていませんか?




今日は 【UA値・C値・Q値】を徹底解説!

2021年4月より建築物省エネ法の改正により、住宅・非住宅共に省エネ性能が厳格化され、床面積が300㎡未満の住宅も建築主に省エネ適合努力義務が、建築士にはその建物が省エネ法に適合しているかを書面にて建築主に説明する義務が課せられました。(以前は2000㎡を超える大規模建築物にのみ適合義務、300㎡を超える建築物に届け出義務が課せられていました。)

日本の住宅は諸外国とは異なり、個人の権利が保護され窓や建物の断熱性能に厳格な決まりが無く建築主の希望・予算により柔軟に建築を行ってきました。その為、昭和から令和に至るまでピンからキリまでの建築物が混在して現存しています。その住宅性能のバラツキや、断熱性能の底上げを図る為に制定されたのが『改正建築物省エネ法』この法律の解釈については別の機会にお話しするとして…

さて、その改正省エネは一体何に適合する必要があるのでしょうか?
私たちが住む愛知県は赤枠の地域区分5.6地域のエリアに該当し下記数値が基準となります。

・UA値≦0.87

・ηAC(イータエーシー)値≦2.8


UA値/外皮平均熱貫流率とは

家全体から逃げる熱量を外皮面積で除したもの ※換気、漏気による熱損失は含まない

 
ηAC値/平均日射熱取得率とは

家全体が取得する熱量を外皮面積で除したもの ※夏場の日当たりの評価

ηAC値は夏場の日当たりを評価した数値で数値が小さくなるほど冷房費の削減につながります。日射熱取得率の評価にはηAH値(冬場の日当たりの評価)もあるので、窓選びには注意が必要です。






UA値とC値の違い




UA値/外皮平均熱貫流率とは

家全体から逃げる熱量を外皮面積で除したもの
・外皮(壁+屋根+窓+床等)の断熱性を評価する指標
換気、漏気による熱損失は含まない
・規模の大小や形状に係らず同一の基準値を適用

ここで注目して欲しいのがUAの"A” 。
Aはアベレージ=平均を表す記号で、建物全体の外皮(壁+屋根+窓+床等)のU値を平均化したという値と意味です。極端に言えば北側の外壁の壁に一切断熱材が入っていなくても南+東+西面の断熱材を強化すればUA=0.46(HEAT20/G2)をクリアする事も出来てしまいます。そんな住宅を作る施工店は存在しないと思いますが…

例えばテストで数学100点/理科100点/国語100点/社会100点/英語0点の場合平均点数は80点になるように、建物全体でのUA値は決まっているけれど各部位の断熱材に制限は無く壁・屋根・窓・床・基礎のどこかの断熱性能が弱くても80点は取れてしまうということです。

また、UA値はあくまでの外皮(壁・屋根・窓・床等)の断熱材の評価をしており、換気や漏気による熱損失は考慮されていません。そこでQ値、C値が重要となってくるのです。


 

Q値/熱損失係数とは

家全体から逃げる熱量を床面積で除したもの
・熱損失により必要となるエネルギーを評価する指標
換気、漏気による熱損失を含む
・小規模や複雑な形状だとQ値が大きくなる
・小規模住宅は基準値が異なる

パッシブデザインを真剣に学ぶ多くの設計士や工務店は、UA値という指標が基準化される前の【次世代省エネ基準】の性能数値Q値も重要視しています。なぜなら、UA値は外皮(壁・屋根・窓・床等)の断熱材の評価であり建物内部の暖かさ・涼しさを示す指標では無いからです。

UA値は「換気、漏気による熱損失を含まない」「規模の大小・形状に左右されない」ので実際にの住環境・室温等とは合わない部分もあります。

一方、Q値の場合は「換気、漏気の熱損失の含む」「規模の大小・形状に左右される」。実際の熱損失を考慮した計算方法なので建物内部の住環境・室温等に合ったものに近い数値になると考えられているからです。

UA値の数値競争が現段階でも既に始まっており、各社競うようにUA値の小ささを売りにしています。ですが、UA値が小さければ省エネルギーで夏涼しく冬暖かい家が出来るのか?というとそうではありません。UA値は数字上は簡単に小さくできてしまいます。

UA値を簡単に小さくする方法


1.窓を無くす/小さくする
→UA値を語る中で窓は断熱材が入っている屋根・天井・壁等と比べ熱の移動が大きく弱点になります。では弱点の窓を壁にしてみるとどうなるでしょうか?

もちろんUA値は小さくなりますが、ηAH値は下がります。南面の窓を無くしてしまえば、冬場太陽から得られる熱を利用できず暖房費が高くなり結果として増エネです。UA値を小さくすることでは「夏涼しく、冬暖かい」とはならないのです。要は断熱性能と日射熱取得率のバランスが重要です。

2.各断熱材メーカーが公表している断熱材の厚みにする
→UA値を小さくすればよいと思っている建築会社や工務店、設計士はメーカーが公表している断熱の厚みにして満足してしまいます。

皆さんが建てたい家は「夏涼しく、冬暖かい」であってUA値の小さい家ではありませんよね?営業さんの「我が社はHEAT20のG3クラスのUA値です!」というトークに惑わされず室温を気にしてみてください。

河井建築はUA値の持つ意味をよく理解し、Q値やC値も大切にして家づくりをしています。自然の力を最大限利用したパッシブデザインを取り入れた設計をすることで「夏涼しく、冬暖かい」家を実現しています。


 

C値/相当隙間面積とは

家全体の隙間の合計を床面積で除したもの
・計算床面積1㎡あたりどのくらい隙間があるかを表したもの ※数値が小さいほど気密性が高く性能が良い
・高気密住宅の基準は5㎠/㎡以下

断熱性のを語る建築会社や工務店は多いですがC値まで測定している会社は1割程度と大変少なく、実務者の多くが自分たちが建てている住宅の気密性能を知りません。建築会社や工務店選びを始めた際には是非「気密測定はしていますか?」「御社のC値はいくつですか?」と質問してみましょう。

断熱性能を語る上で気密性は大変重要で、断熱と気密はセットで考える必要があります。UA値だけでは分からない室温の快適性。C値もしっかり確認しましょう。

高気密住宅のメリット

1.断熱性能の向上
→どんなに良い断熱材を使っても建物に大きな穴が開いていれば、穴から入ってくる外気により断熱効果は大きく低下します。高気密住宅は外気の流入出を抑え、断熱性能を最大限に引き出すことが出来ます。

2.冬場の体感温度を上がる
→室温は低くないのに何となく寒く感じる…それは体感温度が低いから。
体感温度≒(表面温度+室温)/2

断熱性能の向上により周囲の窓・壁・床などの表面温度が上がり室温に近づくので、冬場体感温度が室温に近づき快適に過ごすことが出来るようになります。

3.結露やカビと無縁になる
→気密性が低いと冬場隙間から冷気が入ってきます。室内の暖かい空気は水蒸気を含んでおり、この空気がある温度以下(露点温度)になると結露が発生します。部屋の隅や家具の裏など確認しにくいところで結露が放置されカビが発生…さらには、カビを餌にしてダニが繁殖するという最悪のシナリオに。高気密住宅であれば、冬でも冷気が入ってこないので結露が発生しにくくカビやダニの発生も防ぐ事ができます。

4.冷暖房の効きが良くなり経済的
→気密性が高まると断熱性能が向上し、建物の保温性が向上します。冷暖房を止めた後も室温の変化が少なく再開始後すぐに設定温度に到達し省エネに。夜寝てから朝起きるまでの無暖房時にも室温低下を軽減できます。

5.理想的な換気ができる
→今の住宅は「24時間計画換気」が建築基準法で定められており、給気口と排気口を正しく設置して空気の流れをコントロールしています。ですが、低気密住宅の場合思わぬところで隙間から空気が出入りしてしまうショートサーキットを起こしたり、換気扇が正しく空気を動かせず換気を計画通りにおこなえません。空気の流れを正しくコントロールし、計画通りの理想的な換気を行うにはC値≦1が必須です。


 




まとめ

「UA値・C値は家の断熱性能を示す数値」
「C値は家の隙間を表す数値」

UA値・C値・Q値は家の断熱性能を判断するための重要な数値ということ。
数値は各メーカーや工務店によって公表されているものに違いがあります。

もう一度皆さんにお尋ねします。

皆さんが建てたい家は「夏涼しく、冬暖かい」であってUA値の小さい家ではありませんよね?

UA値の数値競争に惑わされず、よく理解ている実務者にご相談ください。お近くの方は是非河井建築にお声掛けくださいね。

ずっと住まうお家だからこそ、安心快適省エネであって欲しい。

そんな思いで家づくりをしています。